運営と対応

管理会社への貯水槽清掃の案内:時期と書くこと・文例

貯水槽清掃の案内を管理会社に出すときに書くことを整理します。清掃の義務は設置者側にあること、区分ごとの期限、法定検査は別に必要なこと、清掃用水の手続き、委託するときの通知など、条文と都の案内で確かめた事実と案内文の例。

最終確認日

この記事の要点

  • 清掃の義務は設置者など建物の側にある
  • 区分ごとの期限と、法定検査は別に要ることを書く
  • 他社に委託するときは事前に受託者を通知する

義務を負うのは建物の側

水道法34条の2は簡易専用水道の設置者に、東京都の条例は特定小規模貯水槽水道の設置者に、清掃などの管理を求めています。特定建築物では、建築物衛生法施行規則4条が貯水槽の清掃を定め、同20条が特定建築物所有者等に帳簿書類を備えるよう求めています。清掃会社は、その義務を果たすための作業を請け負う立場です。

東京都水道局も、貯水槽とそれ以降の水質は設置者(または設置者から委託された管理会社等)が管理すると案内しています。案内では「法令で決まっている清掃の時期が近い」ことを、建物の区分に沿って伝えます。

案内に書くこと

案内に入れる事項
事項書く理由・根拠
建物名・水槽(受水槽・高置水槽と有効容量)区分(10㎥超か、5㎥超か)を相手と確かめるため
前回の清掃日と今回の期限特定建築物は1年以内ごとに1回(規則4条1項7号)、簡易専用水道は毎年1回以上(施行規則55条1号)
作業の目安の時間と断水清掃中は水が使えないため、住民や利用者への周知の準備に必要
日程の候補と回答の期限期限までに日程を決めるため
法定検査は別に要ること(簡易専用水道)清掃業者への依頼で登録検査機関の検査に代えることはできない(東京都の回答集)
作業報告書の渡し方設置者が帳簿書類として保存し、検査や立入で出せるようにするため

清掃用水の手続き

東京都水道局は、水道局では清掃を行っておらず、清掃用水には料金がかかるとしています。23区は所管の営業所、多摩地区は水道局お客さまセンターに連絡するよう案内しています。都外では各水道事業者の案内を確かめてください。

他社に作業を委託するとき

東京都健康安全研究センターの作成例が引く告示第117号は、清掃作業を原則として自ら行い、他の者に委託する場合はあらかじめ受託者の氏名等を建築物維持管理権原者に通知するとしています。協力会社に任せる建物があるなら、案内の段階で伝えます。

案内から作業までの流れ

  1. 期限の60日ほど前に案内する

    建物ごとに前回の清掃日と期限、日程の候補を送る。

  2. 日程を決める

    管理会社が理事会やオーナーに確かめ、候補から選ぶ。

  3. 断水の掲示を出す

    日時と、くみ置きのお願いを建物に掲示する。

  4. 作業と報告書

    作業後、報告書を管理会社に渡し、次回の期限を伝える。

案内を出す時期の「60日ほど前」は社内の目安の例で、法令の定めではありません。理事会の開催の時期などに合わせて決めてください。

東京都の保健所の回答集では、法定検査の受検報告書(はがき)は検査時に検査機関から渡されます。清掃の案内と合わせて、検査の時期も確かめておくよう添えると、設置者の側の抜けを防げます。

案内文の例

いつもお世話になっております。下記の建物の貯水槽清掃の時期が近づいてまいりました。前回の清掃は〇年〇月〇日で、今回は〇年〇月〇日までの実施が必要です。作業中は約〇時間の断水があります。

お手数ですが、〇月〇日までに、下記の候補からご都合のよい日をお知らせください。なお、簡易専用水道の建物は、清掃とは別に登録検査機関の検査を毎年1回以上受ける必要があります。

よくある質問

10㎥以下のマンションにも期限を書いてよいか。

10㎥以下は水道法の義務の対象ではありません。都内の市町村(八王子市・町田市を除く)で合計5㎥を超えるか学校・病院等に給水していれば、都条例で1年に1回以上の清掃が必要です。それ以外は義務ではないことを分けて書きます。

特定建築物でも法定検査は要るか。

告示第262号は、建築物衛生法の適用がある簡易専用水道の検査を書類検査にできるとしています。東京都では管理状況の報告書を出すことで検査に代えられると案内されています。

管理会社から「去年と同じ月でよい」と言われたら。

特定建築物は前回から1年以内ごとに1回の清掃が定められています。同じ月でも、前回の日付から1年を超えないかを確かめてください。

すいそう台帳でできること

すいそう台帳では、期限が近い建物の管理会社に案内を送り、相手がメールのリンクから日程を選べます。案内を出した建物で、期限までに日程が決まらない建物は受信箱に出ます。

出典

最終確認日

個別の判断は税理士・所轄の役所にご確認ください。