この記事の要点
- 営業所ごとに都道府県知事の登録を受けられる
- 登録の有効期間は6年(法12条の2第4項)
- 機械器具・監督者・年7時間以上の研修・作業方法が要件
登録の仕組み
建築物衛生法12条の2は、建築物の飲料水の貯水槽の清掃を行う事業を営む者が、営業所ごとに、所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けることができると定めています。条文の書き方は「受けることができる」です。
知事は、機械器具その他の設備、従事する者の資格などが厚生労働省令の基準に合うと認めるときに登録します。登録の有効期間は6年です(同条4項)。
登録の対象になる8つの事業
- 建築物における清掃
- 空気環境の測定
- 空気調和用ダクトの清掃
- 飲料水の水質検査
- 飲料水の貯水槽の清掃
- 排水管の清掃
- ねずみ等の防除
- 建築物環境衛生総合管理
東京都の登録基準
東京都健康安全研究センターの登録基準は、物的要件・人的要件・その他の要件の3つに分けて示しています。
物的要件(機械器具と保管庫)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所有する機械器具 | 揚水ポンプ、高圧洗浄機、残水処理機、換気ファン、防水型照明器具、色度計・濁度計・残留塩素測定器 |
| 使うことが望ましい器具 | 漏電ブレーカー、酸欠警報機 |
| 機械器具の条件 | 飲料水貯水槽清掃専用のもの。営業所ごとに常備し、原則として借り入れは認められない |
| 共用の禁止 | 同じ機械器具で2つ以上の事業や2か所以上の営業所の登録は受けられない |
保管庫は、雨水等がかからない構造で、水が溜まらない棚や箱を持ち、独立して設けられ、施錠できることが求められています。
貯水槽清掃作業監督者になれる人
東京都の登録基準は、貯水槽清掃作業監督者講習会の修了者、建築物環境衛生管理技術者(この免状で過去に監督者として登録されたことがない者)、貯水槽衛生管理技術者講習会の修了者(昭和55年で廃止)を挙げています。
登録の有効期間の経過後に、建築物環境衛生管理技術者を引き続き監督者として再登録するには、再講習の修了が必要とされています。申請と相談の窓口は、東京都健康安全研究センターの建築物監視指導課です。
人的要件
- 貯水槽清掃作業監督者がいること。監督者講習会の修了者などが当たり、6年ごとに再講習を受ける
- 監督者は他の登録営業所の監督者や、他の登録業種の有資格者、特定建築物の建築物環境衛生管理技術者と兼任できない
- 従事者全員が、年間7時間以上の研修を受けられること(回数を分けてもよい)
- 新規の申請では、過去1年間に従事者研修を実施し、今後1年間の計画を立てていること
その他の要件(作業の方法)
作業の方法と機械器具の維持管理の方法が、厚生労働省告示第117号の項目にすべて合っている必要があります。東京都は、標準的な作業実施方法等を作り、申請時に出すよう求めています。
作業実施方法等に書くこと
作業班の編成
班ごとの監督者と使う機械器具を書く。
作業手順
工程、塩素剤の名称と使い方、器具の洗浄と作業衣の消毒、機械器具の点検の方法。
保管庫と検便
保管庫の管理責任者、検便の時期と検査機関。
報告書の作り方
作業報告の作成手順と報告書の記載内容。
委託と緊急連絡
委託する場合の手順と、苦情・緊急の連絡に応じる体制。
従事者の研修の記録
横浜市の登録基準は、自社で行う研修について、合計7時間以上とし、登録の研修と同等の教材と講師で行うよう求めています。パートタイムの従事者を含む全員が毎年受けることとしています。
横浜市は、更新の申請では過去6年の研修の実績を報告するよう求めています。研修の記録は登録の期間を通して残しておきます。
よくある質問
監督者は6年ごとに何が必要か。
東京都の登録基準は、貯水槽清掃作業監督者が6年ごとに再講習を受けるとしています。
研修は1回で7時間行う必要があるか。
東京都の登録基準は、作業に従事する者全員が年間7時間以上受けられることとし、回数を分けて実施してもよいとしています。
機械器具を借りて登録できるか。
東京都の登録基準は、物的要件の機械器具は営業所ごとに常備し、原則として借り入れは認められないとしています。
すいそう台帳でできること
すいそう台帳では、作業報告書に登録の監督者名を印字し、監督者が確定した報告書だけを相手に送ります。報告書・記録・写真は作業日から保存期間(既定5年)のあいだ残ります。
出典
- e-Gov法令検索「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」第12条の2
- 東京都健康安全研究センター「建築物飲料水貯水槽清掃業登録基準」(PDF)
- 東京都健康安全研究センター「その他の要件(作業実施方法等)の作成例」(PDF)
- 横浜市「建築物飲料水貯水槽清掃業」の登録のページ
最終確認日
個別の判断は税理士・所轄の役所にご確認ください。