報告書と記録

保健所の立入検査に備える:貯水槽の帳簿書類と保存期間

保健所の立入検査で見られる貯水槽の帳簿書類と保存期間を整理します。建築物衛生法11条・水道法39条3項・東京都条例12条の立入の根拠、帳簿書類の5年保存、東京都が立入で確かめる点、清掃業者がすぐ出せるようにしておく書類まで。

最終確認日

この記事の要点

  • 特定建築物・簡易専用水道・都条例それぞれに立入の規定
  • 特定建築物の帳簿書類と都条例の記録は5年保存
  • 清掃報告書・検便記録・水質の記録がすぐ出せる形に

立入検査の根拠

立入検査の規定
対象見られるもの根拠
特定建築物設備、帳簿書類その他の物件、維持管理の状況。関係者への質問建築物衛生法11条1項
簡易専用水道施設、水質、必要な帳簿書類水道法39条3項
東京都の特定小規模貯水槽水道水道施設、水質など都条例12条

建築物衛生法11条は、住居に立ち入る場合は居住者の承諾を得なければならないとしています。水道法39条は、立入検査をする職員が身分を示す証明書を携帯し、求めがあれば示すと定めています。

簡易専用水道の立入

水道法39条3項は、都道府県知事が簡易専用水道の管理の適正を確保するために必要と認めるとき、設置者から管理について報告を求め、または職員を施設のある場所や設置者の事務所に立ち入らせ、施設・水質・必要な帳簿書類を検査させることができるとしています。

帳簿書類と保存期間

建築物衛生法施行規則20条は、特定建築物の所有者等が、給水の管理や清掃、ねずみ等の防除の状況(測定・検査の結果、設備の点検・整備の状況を含む)を書いた帳簿書類を備えるよう定め、これらを5年間保存するとしています。

保存の定め
対象保存するもの期間
特定建築物給水・清掃・ねずみ等の防除の状況の帳簿書類など(規則20条1項1号・4号)5年間
特定建築物の図面類平面図・断面図、設備の配置と系統の図面東京都健康安全研究センターは永久保存と案内
都の特定小規模貯水槽水道水槽の清掃記録、水道施設の検査記録、水質検査の結果等作成の日から5年間(条例7条2項)
作業報告書の控え(横浜市の登録基準)清掃業者が保存する1部5年間

簡易専用水道の法定検査でも、図面、受水槽の周囲の平面図、水槽の掃除の記録などの整理と保存の状況が検査されます(告示第262号別表第三)。

給水の帳簿書類(東京都の案内)

  • 給水設備の年間・月間の点検整備計画
  • 飲料水設備の管理状況の記録
  • 貯水槽(貯湯槽を含む)の清掃計画と清掃後の報告書
  • 水質検査結果書と残留塩素の測定記録

東京都では、特定建築物について「飲料水貯水槽等維持管理状況報告書」を貯水槽ごとに作り、1年間の水質検査成績書の写しと1か月分の残留塩素等の検査実施記録票を添えて出す仕組みがあります(南多摩保健所の案内)。

東京都が立入で確かめる点

  • 貯水槽清掃報告書に清掃従事者全員の検便実施記録が添付されているか
  • 清掃・消毒の方法と簡易水質検査が適切か
  • 末端の給水栓での残留塩素等の検査を飲料水は毎日、始業前に行い、数値で記入しているか
  • 飲料水貯水槽等維持管理状況報告書を作っているか
  • 貯水槽の上部に給水管以外の配管がないか、点検スペースが物置になっていないか、防虫網が破損していないか

清掃業者が準備しておくこと

  1. 連絡を受けたら

    管理会社や建物から、対象の建物と求められている期間を聞く。

  2. 報告書をそろえる

    過去5年分の作業報告書の控えと、添付の写真・点検表を建物ごとに出す。

  3. 添付の記録を確かめる

    検便の実施記録、水張り後の水質の値、監督者名が入っているかを見る。

  4. 指摘があれば

    指摘事項への措置の内容を報告書に残し、次回の清掃に反映する。

東京都の南多摩保健所は、建築物衛生法11条に基づく立入検査等の指導事項について、改善の結果を「立入検査等指導事項措置報告書」で報告するよう求めています。

よくある質問

都条例の記録は誰が保存するのか。

条例7条2項は、特定小規模貯水槽水道等の設置者が、水槽の清掃記録などの帳簿書類を作成の日から5年間保存すると定めています。清掃業者は報告書を設置者に渡し、控えを残します。

図面は何年残せばよいか。

東京都健康安全研究センターは、特定建築物の帳簿書類は5年間、図面類は永久保存と案内しています。竣工図を残し、増改築や設備の変更のときに追記します。

すいそう台帳でできること

すいそう台帳では、報告書・現場の記録・写真・検査結果を作業日から保存期間(既定5年)のあいだ自動では消さず、建物ごとに探せます。報告書PDF一式・CSV・JSONでいつでも書き出せます。

出典

最終確認日

個別の判断は税理士・所轄の役所にご確認ください。